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悪い歯並びや、悪い噛み合わせのことを専門的には「歯列不正」「不正咬合(ふせいこうごう)」と呼び、医学的にも異常な状態であることから治療の対象となります。そのような歯列不正、不正咬合にはいろいろな種類がありますが、今回ご紹介する7つに関しては、少なくともワイヤー矯正で症状を改善することが可能です。
ここでは、ワイヤー矯正で治せる歯並びの種類と放置するリスク、ワイヤー治療でも治せない歯並びについても詳しく解説します。
ワイヤー矯正で治せる歯並びの種類は?
ワイヤー矯正で治せる歯並びの種類にはどのようなものがあるのでしょうか。
出っ歯(上顎前突)
出っ歯は、皆さんもよくご存知の歯並びですね。上の前歯が前方に飛び出ていることから、特徴的な顔貌を呈します。日本人に比較的多く見られ、“口ゴボ”と表現される場合もあります。
前歯の生えている位置や傾きが正常であっても、上の顎の骨が標準よりも長かったり、下の顎の骨が極端に短かったりする場合も出っ歯である上顎前突(じょうがくぜんとつ)と診断されます。
受け口(下顎前突)
受け口は、出っ歯とは逆の症状です。下の前歯か顎の骨が前方に出ているため、顎がしゃくれているように見えます。専門的には下顎前突(かがくぜんとつ)と呼ばれています。
乱ぐい歯(叢生)
まるで叢(くさむら)のように、1本1本の歯が別々の方向を向いている歯並びです。専門的には叢生(そうせい)と呼ばれ、日本人の多くに見られる歯並びの異常です。乱ぐい歯となる主な原因は、スペース不足で、顎の骨が小さいことに起因します。
骨の大きさにかかわらず、永久歯は全部で28本(親知らずを除く)生えてくるため、スペースが足りない場合は歯列から逸脱する歯も出てきます。スペースの不足が大きいほど、デコボコの度合いも強くなります。
すきっ歯(空隙歯列)
正常な歯並びにはデンタルフロスがようやく通るくらいのすき間しかないのですが、すきっ歯である空隙歯列(くうげきしれつ)には、1.0mm程度の不要なすき間があることも珍しくありません。
そうしたすき間が上の前歯の真ん中に存在している場合を正中離開(せいちゅうりかい)と呼びます。矯正歯科を受診する際の主訴となりやすい歯並びです。
開咬(オープンバイト)
開咬(かいこう)とは、咬んだ時に上下の歯列が開いた状態にある歯並び・噛み合わせを指します。これは、奥歯でも認められることがある症状なのですが、一般的には前歯における開咬で矯正歯科を受診する人が大半を占めます。
奥歯ではしっかり噛めるのに、前歯は開いた状態にあるため、見た目が悪く、そしゃく機能に大きな障害が現れます。
過蓋咬合(ディープバイト)
噛み合わせが標準よりも深い状態を過蓋咬合(かがいこうごう)、またはディープバイトと呼びます。噛んだ時に上の歯列が下の歯列を完全に覆い隠すような状態となる歯並びです。
交叉咬合(クロスバイト)
正常な噛み合わせでは、上の歯列が外側に位置していますが、交叉咬合(こうさこうごう)ではその位置関係が逆になっています。歯列内の一部で交叉しているケースがほとんどで、自分では気付きにくい歯並び・噛み合わせの異常です。
悪い歯並びを放置するリスクは?
出っ歯(上顎前突)の場合
顔貌のコンプレックスになる
口元がモコっと膨らんでいたり、口を閉じることができず常に前歯が露出していたりする出っ歯は、顔貌のコンプレックスとなりやすいといえるでしょう。出っ歯は自力で治すことができないため、思春期はもちろんのこと、成人してからもずっとコンプレックスに悩まされることになります。
その結果、性格が内向的になるとともに、物事への積極性がなくなってしまうケースも珍しくありません。
口呼吸となりドライマウスになる
出っ歯で口を閉じることができないと、口呼吸となり口内が乾燥してしまいます。いわゆるドライマウスでは、唾液による自浄作用や殺菌作用などが期待できなくなることから、虫歯や歯周病のリスクが上昇します。口臭が強くなるのもドライマウスの特徴のひとつです。
*ドライマウスについて詳しく知りたい方には、次の記事が参考になります。
受け口(下顎前突)の場合
奥歯や顎関節に負担がかかる
受け口では、前歯で食べ物を噛み切りにくくなるため、奥歯や顎関節に大きな負担がかかります。受け口で、奥歯の摩耗が進んでいたり、顎関節症の症状が認められたりする場合は要注意です。
滑舌・発音が悪くなる
受け口の人は、しゃべり方に特徴が表れやすい傾向にあります。それは上下の前歯、あるいは顎の位置が前後で逆になっていることで、滑舌・発音に悪影響が生じるためです。同じ受け口でも、歯並び・噛み合わせの状態によっては、発音障害が一切見られない場合もあります。
乱ぐい歯(叢生)の場合
虫歯や歯周病になりやすい
乱ぐい歯は、歯磨きしにくい歯並びの代表ともいえます。生えている角度や向きが一つひとつ異なる歯並びをしっかり磨くためには、想像以上に長い時間と労力を要します。
しっかりとした歯磨きができずに歯垢・歯石がたまり、虫歯や歯周病になってしまう人が多くいます。
食べ物を噛みにくい
私たちの歯は、上下の歯列が適切な位置で噛み合うことで正常なそしゃく機能を発揮できます。乱ぐい歯では、個々の歯の生え方はもちろん、上下の噛み合わせも異常なものとなっているため、食べ物を効率良く噛むことが困難です。
そのしわ寄せは、強く噛んでいる歯や歯茎、顎の関節へと及んでいき、特定の歯の寿命を縮めることにもつながります。
すきっ歯(空隙歯列)の場合
食べ物が詰まりやすい
すきっ歯の多くの人は、歯と歯の間に食べ物が詰まりやすい点に不便を感じるようです。毎食後、つまようじやフロス、歯ブラシによるブラッシングで、歯間部の汚れを除去すれば良いのですが、現実はそう簡単ではありません。
歯間に食べ物が停滞し続けると、細菌の活動が活発化して虫歯・歯周病のリスクが上昇します。
息漏れによる発音の異常
上の前歯の真ん中に大きなすき間が生じているケースでは、息漏れによる発音の異常が起こりやすくなります。
開咬(オープンバイト)の場合
前歯で食べ物を噛めない
開咬では、基本的に前歯で食べ物を噛むことができません。食べ物を噛み切ろうとしても、上下の前歯が接触しないことから、そしゃくは奥歯に頼らざるを得ないのです。その結果、奥歯と顎の関節に過剰な負担がかかります。
見た目が良くない
口を開けた時に、上下の歯列の間にすき間があったら違和感が生じますよね。人の目線が口元へと向けられることが気になって、自然に笑えなくなる人も少なくありません。
過蓋咬合(ディープバイト)の場合
前歯や歯茎が傷付く
過蓋咬合では、下の前歯が上の前歯の裏側や歯茎に当たることで、歯の摩耗や歯茎の炎症を起こしやすくなります。
奥歯の寿命が縮まる
噛み合わせが深いと奥歯に大きな負担がかかり、奥歯の寿命が短くなる傾向が見られます。奥歯の歯茎や顎関節にも悪影響が及ぶので注意が必要です。
交叉咬合(クロスバイト)の場合
顔のゆがみにつながる
交叉咬合を放置すると、下顔面が左右非対称となり、ゆがんだように見える場合があります。
そしゃく機能が低下する
上下の歯列が正常に噛み合っていないため、食べ物をそしゃくする機能が低くなります。噛み合っている側だけで噛む癖が付く人も珍しくありません。
ワイヤー治療でも治せない歯並びは?
ワイヤー矯正は、ほぼすべての歯並び・噛み合わせの異常に対応できますが、骨格的な問題が大きい場合は、外科矯正を併用しなければなりません。たとえば、下の顎が極端に長いことで出っ歯になっている場合は、骨を外科的に切除した上で、ワイヤー矯正を行います。
そのほか、気になる症状があれば、いつでもお気軽に東武伊勢崎線・谷塚駅から徒歩1分の場所にあるハーツデンタルクリニック谷塚駅前までご相談ください。ワイヤー矯正で治せるかどうかも含め、精密に検査いた上で最良の治療方法をご提案いたします。
まとめ
マルチブラケット装置を用いたワイヤー矯正では、実に多様な歯並び・噛み合わせの症状を改善することができます。ご説明したように、悪い歯並びは、放置することでさまざまなリスク・デメリットをともないます。
可能な限り早く治療を受けることをおすすめします。東武伊勢崎線・谷塚駅から徒歩1分の場所にあるハーツデンタルクリニック谷塚駅前は、豊富な矯正治療の実績があります。どのような歯並びであっても、最良の治療方法をご提供できます。
*マウスピース矯正に興味のある方は、マウスピース矯正のメリットやデメリット、リスクなども解説している次の記事が参考になります。
*ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違いを知りたい方には、次の記事が参考になります。
ハーツデンタルクリニック西白井駅前の院長。城西歯科大学(現 明海大学)卒業。仕事でうれしい時は思うような治療ができ、患者様に喜ばれ、お礼を言われたとき。
ハーツデンタルクリニック西白井駅前