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入れ歯は取り外し式の装置なので、インプラントなど固定式の装置と比較するといろいろな不具合が生じる場合が多々あります。入れ歯を装着してもしっくりこない、噛んだときにズレる、会話をしているとゴロゴロ動いて落ち着かない――。そのようなときに重宝されているのが「入れ歯安定剤」です。簡単に手に入って気軽に使える製品ではありますが、注意しなければならない点もいくつかあります。今回は、入れ歯安定剤の用途や使用上の注意点、入れ歯が合わない原因や対処法などを詳しく解説します。
入れ歯安定剤とは?
入れ歯安定剤とは、その名の通り「不安定な入れ歯を安定させる」ための製品です。入れ歯安定剤の用途はさまざまです。
初めて入れ歯を作った人が装置に慣れるまで、しばらく入れ歯安定剤を使うことがあります。また、食事の際に入れ歯が動いてしまう症状を緩和するために入れ歯安定剤を用いる人もいます。家族や友人と会話をしているときに入れ歯が飛び出しそうで怖いという方が、安心感や自信を得るために入れ歯安定剤を使うこともあります。
入れ歯安定剤の注意点は?
入れ歯安定剤を使用する際には、以下の4点にご注意ください。
かゆみや腫れ、赤みが見られたらすぐに使用をやめる
入れ歯安定剤を使用することで、お口の粘膜にかゆみや腫れ、発赤などが見られた場合はすぐに使用をやめてください。お口の中をゆすぎ、入れ歯もきれいに洗いましょう。そのことを主治医に報告・相談することも大切です。
入れ歯を外したらすぐに洗う
入れ歯安定剤は、入れ歯を外したらすぐに洗うようにしてください。乾燥すると固まってしいまい、取り除きにくくなります。こびりついた安定剤を無理に削り取ろうとすると、入れ歯を傷付けてしまう場合もあります。
また、入れ歯安定剤は1日1回塗布するものであり、2日、3日と使い続けるものではありません。もったいないからといってつけたままにしていると、細菌の温床となってしまいます。
ガタつきの大きい入れ歯には効果がない
入れ歯の装着感・使用感が著しく悪いようなケースでは、入れ歯安定剤を使用しても適切な効果が得られない場合が多くあります。安定を求めて過剰な量の安定剤を使用すると、お口の健康を害することもあるため、入れ歯がガタついている根本的な原因を取り除くようにしましょう。
入れ歯安定剤は常用するものではない
よく誤解されている方がいらっしゃるのですが、入れ歯安定剤は毎日習慣的に使うものではありません。上述したように、初めての入れ歯で大きな違和感や異物感を一時的に緩和したり、入れ歯の不具合を調整するまでの間のつなぎとして使用したりするのが一般的です。大切な人とお話しするときなど、ここぞというときに使用するのも良いでしょう。
入れ歯安定剤のリスクとは?
入れ歯安定剤には、次に挙げるようなリスクがありますので使い際には十分に注意してください。
貧血や手足のしびれ
入れ歯安定剤には、粘着性を高めるために亜鉛が含まれている場合があります。このような入れ歯安定剤を長期間使用し続けると亜鉛の過剰摂取により、貧血や手足のしびれなどの神経障害が起こる可能性があると報告されています。
アレルギーの発症
入れ歯安定剤には、化学物質などが含まれているため、大量に使用するとアレルギーなどの症状を引き起こしてしまう可能性があります。
口腔内の病気が引き起こされる
入れ歯安定剤の中には、その効果を優先するために接着力や持続性等のみを目的とした製品もあります。このような入れ歯安定剤の使用は、口腔内が不潔になりやすく、歯周病など口腔内の病気を引き起こす要因ともなります。
歯肉や顎の骨が圧迫されて薄くなる
入れ歯の不適合が著しい状態を入れ歯安定剤で無理やり適合させると、顎の骨の状態が悪化する可能性があります。
カビの温床となり、誤嚥性肺炎になる場合も
入れ歯安定剤を使用した入れ歯の清掃を怠るとカビの温床となり、特に入れ歯に付着して繁殖しやすいカンジダ菌には要注意です。カンジダ菌を放置すると、歯肉の炎症や顎の骨を溶かすことになりかねません。カンジダ菌が繁殖すれば、誤嚥性肺炎のリスクも高まります。
入れ歯が合わない原因は?
入れ歯安定剤は、「入れ歯が合わない」場合に使用するものです。入れ歯が合わない原因としては、以下の4点が挙げられます。
入れ歯が故障している(変形・破損など)
保険診療の入れ歯は、比較的故障しやすく、変形や破損などがよく見られます。入れ歯が合わないと感じる場合は、歯の粘膜を覆う部分である「義歯床(ぎししょう)」が変形していないか、クラスプが折れたり、人工歯が摩耗したりしていないかをチェックします。
明らかな故障が認められなくても、一度、主治医に見てもらったほうが良いでしょう。
入れ歯が汚れている
入れ歯の表面にも歯と同じように「歯垢」「歯石」がたまるのをご存知でしょうか?義歯ブラシで毎日お手入れしていても、汚れが少しずつ残り、細菌が繁殖していきます。
その結果、入れ歯表面の形態が変化して、装着感が悪くなります。そうした事態を避けるためには、手洗いや義歯ブラシによるブラッシングに加え、入れ歯洗浄剤を用いた化学的洗浄も毎日しっかり行っていくことが大切です。
お口の中の環境が変わった
私たちのお口の中は年月とともに少しずつ変化していきます。特に入れ歯をお使いの方は、骨が痩せる現象や歯の移動が避けられません。残った歯が虫歯になって噛み合わせが変化したり、抜けたりする場合もあるでしょう。
入れ歯は、そうした口内環境の変化に合わせて、調整を加えていく必要があります。何もせずに使い続けていると、当然ですが入れ歯が合わないと感じるようになります。
入れ歯の調整が十分ではない
入れ歯は新しく作ったときはもちろん、使い続けていく中でも調整を重ねていかなければならない装置です。これは、取り外し式の装置ならではの特徴だといえます。入れ歯が合わないのであれば、何らかの不具合が生じていますので、その都度、歯科医院で調整してもらいましょう。
合わない入れ歯を使い続けるリスクとは?
合わない入れ歯は、入れ歯安定剤を使うことでその症状を緩和できるため、歯科医院への受診を先延ばしにしてしまう人も少なくありません。
「とりあえず今日使いやすければいい」という感覚で合わない入れ歯を使い続けていると、噛み合わせが変わったり、顎の骨が痩せていってしまったりするため要注意です。そもそも入れ歯が合わないのは何らかの異常があることを意味しますので、根本的な原因を取り除かない限り、お口に悪い影響をもたらし続けます。
入れ歯を使わなくなることも良くない
入れ歯を装着するとズレたり、外れたり、場合によってはお口の粘膜を傷めたりすることから、使わなくなってしまう方も一定数いらっしゃいます。
合わない入れ歯を装着するのは不快であり、それならいっそ外したほうが楽だと感じる気持ちはよく理解できますが、入れ歯を使わなくなることもまた、お口全体へ悪影響を及ぼします。食べ物を噛めない、発音が悪くなる、見た目が悪くなるといった弊害がすぐに現れます。時間が経過するにつれて、顎の骨が痩せるなどの症状も現れてくるため、入れ歯は必ず使うようにしてください。もちろん、歯科医院で調整を加えて装着感・使用感を良好にすることは必須となります。
入れ歯が合わなかったときの対処法は?
入れ歯が合わないと感じたら、以下の手順で対処しましょう。
安定剤は一時しのぎ
入れ歯がちょっと使いにくいなと感じたら、入れ歯安定剤で症状の改善をはかります。繰り返しになりますが、入れ歯安定剤は常用するものではないため、使いにくいと感じる原因を突き止め、早急に改善する必要があります。
歯科医院へ相談を
入れ歯で使いにくさを感じた場合は、できるだけ早く主治医に相談しましょう。歯科医院で不具合を生んでいる部分を調べ、適切な調整を加えます。入れ歯安定剤はそれまで“つなぎ”として使用するようにしてください。入れ歯の相談なら、東武伊勢崎線・谷塚駅から徒歩1分の場所にあるハーツデンタルクリニック谷塚駅前がおすすめです。入れ歯のプロフェッショナルが、あなたの悩みを解決してくれます。
まとめ
今回は、入れ歯安定剤の用途や注意点、合わない入れ歯をつかい続けるリスクや入れ歯が合わない原因・対処法などを解説しました。
入れ歯安定剤はとても便利なものですから、不快症状が出た際にはついつい頼ってしまうものですが、常用するものではありません。長期間使い続けると、お口にさまざまな悪影響を及ぼしかねないため十分に注意しましょう。合わない入れ歯にお困りの方や入れ歯安定剤の使用方法にお悩みの方は、いつでも東武伊勢崎線・谷塚駅から徒歩1分の場所にあるハーツデンタルクリニック谷塚駅前までご相談ください。
丁寧にカウンセリングいたします。
ハーツデンタルクリニック西白井駅前の院長。城西歯科大学(現 明海大学)卒業。仕事でうれしい時は思うような治療ができ、患者様に喜ばれ、お礼を言われたとき。
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