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虫歯が深く進行すると、神経に近づき、強い痛みが生じたり、重症化のリスクが高まったりします。そんなときに有効なのが「IDS(即時象牙質封鎖法)」という治療技術です。近年注目されているこの方法は、歯の寿命を延ばし、痛みを抑えながら精密な虫歯治療を実現します。本ページでは、IDSの基本からメリット、適応する患者様、よくある質問まで詳しくご紹介します。虫歯治療で「歯を大切にしたい」と考えている方は、ぜひご覧ください。

 

そもそもIDS(即時象牙質封鎖法)とは?

そもそもIDS(即時象牙質封鎖法)とは?

 

IDS(Immediate Dentin Sealing:即時象牙質封鎖法)とは、虫歯治療で象牙質が露出した際に、その面をコンポジットレジンなどの接着性材料で“即座に”封鎖する治療技術です。従来の虫歯治療では、象牙質を一時的に仮封して後日補綴処置を行うケースが多く見られました。しかしIDSでは、象牙質が露出した段階で速やかに封鎖するため、細菌感染や刺激を防ぎやすく、治療後の歯の健康をより長く保てる可能性があります。

特に、歯の神経に近い「深い虫歯」の治療では、象牙質への刺激を最小限に抑えることが治療の成功に直結します。IDSはこの点で非常に有効で、近年は精密歯科治療を重視する歯科医院で導入が進んでいます。

 

虫歯治療にIDSを併用するメリット

 

虫歯治療にIDSを使うと、以下に挙げるようなメリットが得られます。

 

【メリット①】虫歯治療が一回で終わることがある

従来の虫歯治療では、仮詰めから補綴物の装着まで2~3回に分けて通院する必要がありました。IDSを適切に行うことで、仮封の必要がなくなるため、即日の治療完結が可能になる場合があります。これは、忙しい患者様や通院が難しい方にとって大きなメリットです。また、治療の期間が短縮されることで、治療途中での二次感染や仮封の脱落といったリスクも低減されます。

 

【メリット②】IDSなら虫歯治療が痛くない

虫歯が深く神経に近い場合、治療中の刺激で痛みを感じやすくなります。しかし、IDSによって象牙質が即時に封鎖されると、象牙細管からの刺激伝達が抑えられ、治療中の痛みを最小限にすることができます。痛みに敏感な方や、過去に虫歯治療で痛い思いをされた患者様には、非常に適した方法といえるでしょう。

【メリット③】歯を削る量が少なくて済む

IDSは接着力に優れており、削った面と補綴物との間のすき間を最小限に保つことができます。これにより、従来のように補綴物を安定させるために健康な歯質を大きく削る必要がなく、歯を守る治療が可能になります。「歯を大切にしたい」「できるだけ削りたくない」とお考えの患者様にとっては、大きな利点です。

 

【メリット④】治療後の歯が長持ちする

IDSによって象牙質の封鎖が確実に行われると、補綴物の接着面からの細菌侵入が抑えられます。これにより、治療後の補綴物の脱離や、内部で虫歯が再発する「二次むし歯」のリスクを軽減することが可能です。結果として、治療した歯の寿命が延び、再治療の回数を減らすことができます。歯を長持ちさせたい方には、まさに最適な選択肢といえるでしょう。

 

歯科治療のIDSはどんな人に向いている?

歯科治療のIDSはどんな人に向いている?

虫歯にIDSを使う歯科治療は、次に挙げるような人に向いています。

 

【虫歯治療で歯を大切にしたい人】

IDSは歯質の保存を重視する治療法です。従来よりも少ない削除量で、治療後の予後も良好であることが多いため、「できるだけ自分の歯を残したい」「将来的にも健康な歯を維持したい」という方に向いています。

歯の寿命を延ばすことを目標にする現代の歯科医療において、IDSは非常に理にかなった治療法といえるでしょう。

 

【精密な虫歯治療で歯を長持ちさせたい人】

IDSは拡大視野下での治療や、マイクロスコープを併用することで、その真価を発揮します。細菌の侵入経路をブロックすることで、補綴物と歯の境界から起こる再発性虫歯のリスクを下げられるため、より長く歯を機能させることが可能になります。精密歯科治療を求める患者様には特におすすめできる方法です。

 

【虫歯治療の痛みに弱い人】

歯の神経に近い治療では、通常であれば痛みを感じやすくなります。しかしIDSは、その象牙細管からの刺激を速やかに遮断する役割を持ちますので、痛みを感じにくい治療が実現できます。麻酔の効きづらさや治療に対する不安をお持ちの患者様にとって、安心できる選択肢のひとつとなるでしょう。

 

IDSが活用される治療

 

IDSは、以下のような間接修復治療(セラミックやジルコニアなど)で特に効果を発揮します。

  • セラミックインレー&アンレー
  • セラミッククラウン
  • ジルコニアインレー&アンレー
  • ジルコニアクラウン
  • ラミネートベニア
  • ダイレクトボンディングの複数回アプローチ
  • 神経を極力残すべき症例で効果を発揮します。

 

IDSの実際の流レセコン

①虫歯除去・形成
②象牙質表面の清掃・乾燥
③ボンディング材で封鎖(接着処理)
④その後、型取り → 補綴物完成 → 装着
このステップの違い通常治療との大きな違いであり、ここにIDSの価値があります。

注意点と限界

 

IDSは非常に有効なテクニックですが、どんな症例にも適応できるわけではありません。
・すでに神経が過敏な状態(自発痛がある等)
・重度の歯髄炎
・形成量が大きすぎて封鎖が困難な場合
このようなケースでは、他の保存療法や根管治療の検討が優先されることがあります。

 

まとめ

IDSは、歯を守るための“ひと手間”の価値がある自由診療の技術です。ハーツデンタルクリニックでは、患者様の歯の状態や方針に応じて、IDSをご提案しています。
「できるだけ神経を残したい」「長く良い状態でセラミックやジルコニアを使用したい」という方は、ぜひスタッフ、歯科医師にご相談ください。